田んぼに入れる水の確保

どうも!ダイスケです!

 

今回は題名の通り、田んぼに入れる水を確保します。

 

水稲(すいとう)栽培
って言うぐらいなんで、米作りに水は必要不可欠。

 

でも水の確保って案外難しい……
ここではそのへんに四万十川の渓流が流れているので、水は豊富にあるのですが
そうでない地域では、「水のとりあい」で争いが勃発することもあるそうだ。

 

争いが起こらないように、集落全体で水を管理する場合は、貯水池を設けることがあると聞きますが
「誰から順に水を使うか」だの「お前は水使いすぎだ」だの、まぁ争いは起きますよねぇ…

 

それはさておき、ウチには貯水池なんてものはないので

・川からパイプで水を引く方法
・川から用水路へ水を誘導する方法

この2パターンで水を確保しています。

 

さぁ早速、どのようにして水を引いているか見ていきましょう

 

 

突貫工事

 

たとえば、この「棚田の最上段」

 

 

入水口はこんな感じのパイプ

 

見ての通り、一滴も出てませんねぇ

 

パイプをたどり、なんとも怪しい道を進んでいくと……

 

 

 

水源へ到着

 

 

わかりますかね?
パイプの先端が土石に埋まっており、どうしようもない状態になっています。

 

 

要は、こっちに水を誘導させたいので
やりますか…

 

突貫工事!!!

 

みんな大好き、こいつの登場だ。

 

 

クワァァァ!!!

 

 

 

 

単純な作業に思えるでしょう?

 

現場でないと伝わらないでしょうが
「パイプ方向」へ少しずつ勾配をつけつつ
「無駄水方向」に水が行かないように土石を盛り上げていく
わりと頭使いますよ、これ。

 

 

 

そして最後は飾りつけに……

 

んもう"それ"にしか見えない岩を置いて

 

 

 

 

 

とりあえず今日はこのへんにしといてやろう

 

 

 

 

埋まっていたパイプも無事に顔を出し

 

※これ、パイプ全身が水に漬かってます。水が美しく透明すぎてわかりづらいですね。

 

田んぼへ水がジャボジャボ

 

 

 

まだ田んぼに水入れするタイミングではないので、今日は止水して帰ります

 

 

「バルブ」をひねれば水は止まる、なんてものは無いので。
水源へ戻り、パイプへ土嚢を差し込んで止水。

 

 

 

これにて水の確保は完了!

 

 

用水路という美学

 

今日は同様の工事を行い、用水路へも水を引きました。

 

 

 

昔の人が作った「用水路」
絶妙な勾配がつけられていて、少量の水でも流れるようになっている。これはもはや美学。

 

すんごい下り坂のとこもあるけどね(笑)

 

 

 

ただ、美しい用水路を見ると

ダイスケ
ああ~ 位置エネルギーだわ~

 

って思っちゃうの僕だけですか!?
理系しかわからないやつ!?

 

 

まとめ

 

畝を切るのにも、土寄せするのにも、土石を移動させるのにも、これ一本。
単純で簡単な作業に思えるかもしれないけれど
クワの使い方ひとつとっても、じつは奥が深い。

 

まだまだ下手くそですが
この半年間、トラクターや管理機を運転せずクワのみでやってきたので、ようやく何かつかめてきた気がします。

 

 

 

それにしても何なんでしょうかね。
一般消費者から見たら、こういう奥深い作業って

「ただの肉体労働」

なんでしょうか。

 

我々「百姓」が命をかけてクワを振っている姿を指さして
自分の子供に「将来ああいう風にならないように、ちゃんと勉強しなさいよ」などと、どうして言えるのでしょうか。
(先日お世話になった有機農家さんの体験談より)

 

私は「農家」「百姓」のみならず
第一次産業という職を選択した人々に、敬意を表したい。

農家への負担を減らすことのない社会で
一般消費者の「農」「食」に対する認識レベルが低すぎる中で

信念をもって働いている!

 

 

ふう。
農業歴1年もない僕なんかが言う事じゃないですね……

 

 

 

そういえば

 

突貫工事を終えて。

 

 

 

長靴なんて意味ねえから!
3月下旬の川水やぞ!?
足先の感覚なくなりましたわ!!!

 

 

それではまた。